----- 前回までの概略 -----
「誰にでも懐かしく感じる、”味”について
探偵土谷が語る!
みなが驚く衝撃の”味”とは!?」
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あれは、関西方面に出張に行ったときのことでした。
夜遅くまで続いた尾行のせいで、空腹に悩まされながら、
食事にありつこうとしていた、欠食探偵の所長と土谷。
せっかくこっちに来たんだから、粉モノが食いたい、と
駄々をこねる所長のために、深夜のお好み焼き屋大調査の開始です。
24時間営業のファミレスじゃないんだから、すぐに見つからないよー。
どこを探せばいいだろう・・・? と考えこむ。
そして、ひらめいた探偵土谷。
夜の蝶たちが舞い踊る、ちょいと艶かしくエロい店が立ち並ぶストリートには
遅くまで営業しているお店があるのではないか!?
名推理に導かれ、早速、歓楽街へと足を伸ばす二人。
客引きのお兄さんやおばあさんを、後ろ髪を引かれながらも振り切り、
路地の一角に目指すお好み屋を発見!
古びた暖簾をくぐると、鉄板まわりに6席ほどのかわいらしいお店。
そして昔はこの付近でブイブイいわせていたであろう女将が、
疲れた探偵二人を笑顔で迎え入れてくれた。
土谷は、ねぎすじ焼きを、所長は、海鮮スペシャル焼きを注文すると、
女将が「お刺身が少し残ってるんやけど、たべはる?」と聞いてきた。
「いただきますっ」
「いただきますぅ」
飢えた探偵二人は即決です^^
冷蔵庫からお好みの種とお刺身のパックを取り出し、
お皿に刺身を盛り付ける女将。
パックに入っていたツマもキレイに盛り付ける。
小皿におしょうゆを入れ、練りわさびを一ひねりする。
お好み屋で刺身が食べられるとは思わなかったなぁ・・なんて所長が
つぶやいていると、女将がおしょうゆにナニやら白い粉を振り掛けている。
そしてスプーンでかき混ぜ、粉をすり潰し、おしょうゆに馴染ませる女将。
そんな女将の手さばきに、ノスタルジーを感じていた探偵土谷。
所長は・・・、というと目が点になっている。
「つっちーさぁ、なんか睡眠薬でも混ぜてるんじゃねーの?アレ」
「何言ってるんですか。んなワケないじゃないですかぁ。」
「じゃあ、アレなんだよ?」
「アレですか?味の素入れてるんですよ。
普通の醤油が、刺身醤油になりますよ。」
「 ? ? ? ・・・ ありえねー。」
「うちの地元じゃ普通ですよ。」
そんな会話をしているうちに目の前に置かれた刺身と醤油(味の素入り)。
おそるおそる口にした所長が一言。
「スゴイ!この甘みと深みとまったり感が本物そっくりだ。」
「でしょ! いけるでしょ!」
「でも普通に刺身醤油を使えばいいじゃん。」
「・・・まぁ、・・そうですけどね。うちなんか何にでも入れますよ。」
「マジで!? あんまし、体によくないらしいゾ。」
「だって、味の”もと”なんですから入れないと。必須でしょ。」
「なんだよそれっ(爆)」
知らなかった!
土谷のジョーシキ『味の素』が、世間では肩身の狭い思いをしているとはっ!!
その後、味の素入り醤油について、うちのスタッフに聞いてみたが、
みんな引いていく…。
でも、皆さん。
一度はお試しあれ!
化学の力を思い知るハズです。