こんな土谷にも(どんなだ?)
ひとつ特技があります。
それは真贋を見極める目。
といっても、自毛かヅラかというだけの取るに足らない一点のみですが。
かなりの距離をおいてもイーグル・アイ土谷の目はごまかせません。
これでも 無手勝流ヅラ見極め道三段@土谷 なのです。
それでもたまにはツワモノに出会うこともあります。
それはこの前の調査の帰り道でのこと。
土谷が地下鉄の駅ホームから改札へと上がる、
長い上りエスカレーターに乗っていたときです。
すれちがう下りエスカレーターを降りてくる、一人の中年男性に、
土谷の目は吸い付けられました。
あっ、アヤシイ・・。
しかし真贋を見極めるにはあまりにも時間がない。
遠くから、徐々に近づいてくる男性。
すれちがいの一瞬を逃すまいと身構える土谷。
息詰まる攻防ずら…。
そしてすれちがいざま、気合のチラ見。
探偵としての持ちうる集中力のすべてを、その一瞬につぎ込みました。
高級品です。
外車変えそうです。
土谷以外の人間では、まず気づかないであろうと思われる”自然さ”です。
あやうく土谷もだまされるところでした。
その中年男性が、昔のバイト場の店長じゃなければ・・。
・・・。
それにしても、高校生時代、
久々に親戚の叔父さんに会ったときに、
いきなりヅラかぶってきたのは驚いたなぁ。
突っ込んでいいものか、リアクションに困りました。
そりゃバレるって。
だって2年前には毛がなかったはずだもん。
生え際に行きがちな目線を押さえるのに苦労した記憶があります…。