とどまるところをしらない暑さ。
その裏でひそかに梅雨は明けていたのでしょうか??
いまさらながら気になる、過去を振り返りすぎる男@土谷です。
ところで、今月もご多分に漏れずあちこちへ移動の多い月でした。
その中でも、独り寂しく待機していた、
あのパーキングエリア(PA)のことは忘れられません。
ある夜の出来事。
テレビも消して、もう寝ようかという時間。
先輩からのお告げの電話が・・・。
「土谷っ! いますぐ関越に乗って、○○まで行け!!」
「アイアイサー!」
返事だけは勇ましく(?)、愛車にまたがり、一路夜の関越へ。
川越を過ぎようというころ、またしても電話が。
(注:バイク運転中でも会話できるようにイヤホンマイクを付けているのです。)
「ターゲットの動きがイマイチ読めない・・・。
いつでも動けるようにとりあえず××PAで待機してろ!」
「イエッサー!」
こうして土谷は××PAに愛車を止め、連絡待ちの状態へ。
そのPAは武蔵野の香り強く残る埼玉県の奥地にあるのですが、
とりあえず、暗い! 暗すぎる!!
細々とした街灯には、蛾たちが乱舞しています・・・。
ほとんど停車している車両もなく、
2、3台、長距離トラックの運ちゃんが仮眠をとっているだけ。
それに日本中の虫がここに集まっているかと思えるほどの大合唱。
足元には見たこともない虫・ムシ・蟲・・・。
足の長いのや短いの、羽があるやつないやつ…。
得体の知れないヤツラが大集合です。
間違いなく未発見の虫もいるに違いありません!
(キッパリ)
愛車にまたがったまま、しばしの休憩。
都会の喧騒から離れたこの地では、風が涼しく気温も低め。
落ち着いたところで、モーレツに腹が減ってきました。
ところが見渡したところ、何もありません。
自動販売機が静かに土谷を見てるだけ・・・。
しかし、
その中にひときわ強く土谷を見つめる販売機がありました。
それは加ト吉の冷凍シリーズ!
たこ焼きがあるではないですかぁ!!
いつでも出られるようにしておけ!という
先輩のコトバが脳裏でリフレインしています。
しかし、腹のムシは、本家の虫たちの大合唱に負けじと鳴りっ放しです。
こ・こ・は・・・
仕方がないでしょう! と強く自分に言い聞かせ、
呼び出しが入ったら、虫たちのエサにするしかない!と悲愴な決意で、
コイン投入。
取り出したたこ焼きを解凍します。
しばしの沈黙・・・
ほかほかのたこ焼きの出来上がりです。
なんて素晴らしいんだ!
ビバ! 文明のリキ!!
プチ感動に浸りつつ、早速お口の中へ投入。
ここで土谷は大きなミスを犯してしまいました。
表面はホカホカでちょうどいいカンジでも、中身は違うことを・・・。
一口噛んだその瞬間、
「アッ!、ギョェ!、グワァ!、アチッ!、アチョー!」
怪鳥のような雄叫びをあげ、中身を口から出してしまった土谷・・・。
沸騰してんじゃねーか、というくらいの熱さ。
思わぬ伏兵の攻撃に、口内の皮はデロデロ。
一撃で何も食べられなくなるほどのダメージを食らいました。
あわてて、コールドドリンクを購入しようと財布を開けると
小銭が30円しかない。ええっと、1000円札は・・・、
ない、 無 い…。
もちろんマンケンが使えるわけもなく、
トイレの水道へと ”ネコまっしぐら” です。
食べたいのに食べられない・・
ひたすら悲しい目で、たこ焼きを独りながめる土谷。
しかも呼び出しのお告げ電話も鳴らず、
忘れられているんじゃねーかぁ!
という不安と戦いながら、
時折爆走するスポーツカーの音と虫の鳴き声をBGMに、
PAでの夜は更けていったのでした。