この前から、探し続けていたアイツ。
見つけましたよ!
見つけちゃいましたよ!とーさん!
深夜に及ぶ調査で疲れきって帰宅した探偵土谷。
我慢していた尿意を開放してあげようと、トイレに入りました。
口を開けて、(おそらく)間抜け面で放尿していた土谷。
そこへ、フト、黒い輝きが視界に入ってきたのです。
Oh!ヤツではないですかっ!
放心状態にあった土谷からは気配を感じなかったのでしょうか、
無警戒に土谷の目の前を横切ります。
ここで会ったが100年目!(古っ)
まずはもどかしい気持ちを抑えながら、しっかりと尿を出し切り、
水は流さず、そっとズボンのジッパーを上げます。
殺虫剤や棒を取りに行っては見逃す!そう思った土谷は、
視線をヤツから外さないまま、手探りでトイレットペーパーを
右手に1巻き、2巻き・・・、グルグル巻きにします。
まるで、
試合前のK1戦士のようです。
準備は整った、いざ出陣じゃぁ!
狙いを定め、容赦ない平手打ちをヤツに!
ビシッ!
炸裂音とともにヤツは吹っ飛び、床に落下。
よく見ると足が1本、壁に張り付いています。
勝利を確信した土谷は、トイレットペーパーを右手から外し、
ヤツと足を絡めとり、そのままトイレにポイッ。
後は水洗レバーを引くのみ。
水もムダ使いせず、理想の展開(うふっ)
しかし、トイレの渦に飲み込まれながら、ヤツの断末魔の叫びが…、
(これで終わったと思うなよ!
俺には仲間がいるんだからな!!)
確かに聞こえたような気がしたのです。
右手に残ったヤツの感触を思い出し、
ひとりトイレで、これからも続くであろう戦いに思いを寄せ、
右手を見つめる土谷がいました・・・。